タクシーの営業方法 流し・駅待ち・配車などの違い

タクシーってどの様に営業しているかご存知ですか?

地域特性によって営業方法はかなり異なってきますが、その方法は様々です。例えば田舎の方に行けば行くほど、個人での車の需要が多かったり、ビジネスシーンでも社用車での移動が多い為タクシーの利用は少なく、主要な駅での待機や自社での待機がメインとなってきます。

タクシーっていろんな営業方法があるんです

ここでは日本一タクシー利用者が多く、タクシー車両数も多い東京特別区(武三交通圏)での営業方法をメインで紹介していきます。

東京特別区(武三交通圏)では1日のタクシー利用者は86万人にも上ると言われていて、総車両数は30000台を超えます。(平成29年現在)

その中でドライバー1人1人の営業方法も違えば、働き方(勤務体系)も様々です。に違いがあります。つまり売上にも個人差が出てきます。

その営業方法ですが主に「流し」「付け待ち」「無線配車」という3種類があり、近年では「配車アプリ」からの営業も増えてきています。

流し営業とは

流しは言葉のとおり、営業地域内を走行しながら(流しながら)、お客さまを獲得する方法です。東京都の都心部に住んでいる方は街中で手をあげてタクシーを止めている人を一度は見た事あるのではないでしょうか?

無線配車にも対応しやすいことから、非常に効率的な営業方法ですが、同じ場所でも時間帯や天候などによって、お客様の数は全く異なるので、ある程度の経験と情報収集が必要です。

でも心配はいりません!みなさん最初は未経験だったのです。

今は各タクシー会社できちんとした「売上アップのための教育」をしっかり研修期間の時点行っている会社がほどんどですのでご安心ください。

この『流し営業』という方法を習得すれば高い売り上げが見込め、いわゆる「トップドライバー」「カリスマドライバー」と言った年収1000万円プレイヤーも目指せます。

流し営業は主要都市ならではの営業方法であり、利用客が多いからこそ成り立つ方法です。

街中で手を上げる人をいかにつかまえられるかが流し営業のポイント

逆をいうと田舎では主要道路を走行していても、利用客が手を上げてタクシーを拾うというシーンは滅多にないでしょう。

東京特別区(武三交通圏)であればビジネスシーン・繁華街・イベント事などの際にいかに効率よく走行するかがポイントになってくるでしょう。

付け待ちとは、駅のターミナルや空港のターミナル、専用乗り場や観光地などの出入り口付近でお客さまを待つ方法です。東京の多摩地区や近隣他県(代表例として神奈川県・千葉県・埼玉県)などでもよく見られます。基本的には先頭車両から順番に来たお客さまを乗せる為、終電前後にはたくさんの数のタクシーが付け待ちをすることも珍しくありません。待てば確実にお客さまを捕まえることはできますが、待ち時間が長時間になることもあります。

さらに、せっかく長時間待ったのにワンメーター先で降ろすケースもあるので、東京23区内ではあまり効率な営業方法であるとは言い難い気もします。ただし、逆もしかりで長距離利用のお客さまを乗せるケースもあるので、少々ギャンブル感覚なところもあります。

駅や専用乗り場でよく見かける風景

また、先程の流しで一定数のお客様を乗車した後、休憩を兼ねて付け待ちを行い、効率性と確実性の両方を上手く使い分けながら実績をあげるドライバーもいます。

※専用乗り場の場合は、特定のタクシー会社しか立ち入り出来ない場合があるので注意が必要です。

無線配車とは

電話や予約により配車を依頼したお客さまの元へお迎えに行き、営業する方法です。

所属する無線グループによっては配車を振り分けたり、ある程度の経験者に依頼が回ってくるなどの規定があります。企業によっては無線配車自体が無かったり、無線配車が営業の大半をしめているケースがあるので、入社前に確認しておくと良いでしょう。予約配車も同様です。

タクシー体験入社.COMで掲載中の企業様の中には、無線配車室を見学できる企業様もございます。(主に神奈川県内千葉県内埼玉県内にある自社無線企業など、東京都下の企業様になります。)

配車室の様子。大体は一度配車をすると次回からは登録されるのでスムーズ。

また、近年では「配車アプリ」も各社で導入されてきており、利用するお客さまも増えています。電話とは違い簡単なボタン操作でタクシーが来て、一部アプリでは迎車料もかからない所が要因の一つだと思われます。

電話しなくてもタクシーが呼べるアプリ

こちらも無線と同じくグループによって対応アプリが異なるので、今後は会社選びのポイントにするのも良いでしょう。

タクシーの営業エリア

実は知らない人も多いはず。タクシーはどこでも営業出来る訳ではないのです。決められたルールがあり、そのルールの元営業しています。

会社が所在を置く営業エリア(交通圏)内で営業する必要があるため例えば「稼げそうだから」という理由で、八王子( 南多摩交通圏 )のタクシーが新宿( 東京特別区武三交通圏)で営業することはできません。営業エリアは会社の場所で決まりますから、会社選びは慎重に行う必要があります。

ちょっとややこしいですが以下の通り営業エリアが分かれています。

営業エリアを無視した営業を行うと、罰則もあるので注意が必要です。しかし、他営業エリアでお客を乗せることができるケースもあります。

乗車地降車地可否
1 自分の営業エリア 自分の営業エリア OK
2 自分の営業エリア 他の営業エリア OK
3 他の営業エリア 自分の営業エリア OK
4 他の営業エリア 他の営業エリア NG

お客様を乗せる場所、降ろす場所がポイントになります。

たまに、都下で都内のタクシーを見かけるのはこういった理由があるのです。 例えば、東京特別区のタクシーが、新宿から八王子までお客を乗せるのはOKす。帰り道に八王子から調布まで行きたいお客は乗せることができません。八王子から三鷹まで行きたいお客は乗せてもいいのです。

こんなにたくさん分かれている、タクシーの営業エリア

一都三県でもこれだけのエリアに分かれています。

東京都のタクシー営業エリア

東京特別区武三交通圏23区全域・武蔵野市・三鷹市
北多摩交通圏立川市・府中市・国立市・調布市・狛江市・小金井市
国分寺市・小平市・西東京市・昭島市・東大和市
武蔵村山市・東村山市・清瀬市・東久留米市
南多摩交通圏八王子市・日野市・多摩市・稲城市・町田市
西多摩交通圏青梅市・福生市・あきる野市・羽村市
瑞穂町・日の出町・奥多摩町・檜原村
島嶼区域島嶼区域

神奈川県のタクシー営業エリア

京浜交通圏横浜市・川崎市・横須賀市・三浦市
県央交通圏藤沢市・茅ヶ崎市・平塚市・伊勢原市・秦野市・相模原市
・大和市・座間市・海老名市・綾瀬市・厚木市・寒川町
大磯町・二宮町・愛川町・清川村
津久井交通圏 相模原市の一部
(旧津久井町・旧相模湖町・旧城山町・旧藤野町区域)
湘南交通圏 鎌倉市・逗子市・葉山町
小田原交通圏小田原市・南足柄市・大井町・中井町・開成町・山北町
松田町・箱根町・湯河原町・真鶴町

千葉県のタクシー営業エリア

京葉交通圏市川市・船橋市・習志野市・鎌ケ谷市・八千代市
浦安市
東葛交通圏松戸市・柏市・流山市・野田市・我孫子市
千葉交通圏千葉市・四街道市
北総交通圏佐倉市・成田市・香取市・八街市・印西市
富里市・白井市・酒々井町・栄町・多古町
神崎町・東庄町・芝山町
東総交通圏銚子市・匝瑳市・旭市
山武・東金交通圏東金市・山武市・大網白里市・九十九里町
横芝光町
市原交通圏市原市
東海交通圏茂原市・勝浦市・いすみ市・一宮町・睦沢町
白子町・長柄町・長南町・長生村・御宿町・大多喜町
南房交通圏木更津市・君津市・袖ヶ浦市・富津市・鴨川市・
館山市・南房総市・鋸南町

埼玉県のタクシー営業エリア

県南中央交通圏川口市・さいたま市・鴻巣市・上尾市・蕨市・戸田市
桶川市・北本市・伊奈町
県南東部交通圏春日部市・草加市・越谷市・久喜市・八潮市・三郷市
蓮田市・幸手市・吉川市・白岡市・宮代町・杉戸町
松伏町
県南西部交通圏川越市・所沢市・飯能市・東松山市・狭山市・入間市
朝霞市・志木市・和光市・新座市・富士見市・ふじみ野市
坂戸市・鶴ヶ島市・日高市・三芳町・毛呂山町・越生町
滑川町・嵐山町・小川町・ときがわ町・川島町・吉見町
鳩山町・東秩父村
県北交通圏熊谷市・行田市・加須市・本庄市・羽生市・深谷市
美里町・上里町・寄居町
秩父交通圏秩父市・横瀬町・皆野町・長瀞町・小鹿野町

この他にも各都道府県別で営業エリアは分かれています。貴方なら慣れた土地、はたまた知らない土地でチャレンジ、どちらでしょうか?

まとめ

一概にタクシーの営業方法と言っても様々な方法があり、人によってやり方が様々です。上記の方法の中にも、場所・時間・状況・イベント事・顧客・各社の専用乗り場やアプリによって無限のやり方が存在すると思います。そこがタクシーの仕事の面白い所であり、魅力ではないでしょうか。

1人1人・街ごとに営業方法は異なります。
首都圏の営業方法は例えるならば…RPGや魚釣りに近いかもしれません。

もちろん実働時間と乗務距離は厳守されているのでその兼ね合いも重要です。やり方さへ掴んでしまえば高収入でこんなに楽しい職業はないと思います。気になった方は先ずは体験から! タクシー体験入社.COM